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2016-04-30

災害時の授乳 カップ授乳について


ペビーマッサージ教室の後半では座談会形式で最近のトピックや疑問・困ったことなどに関して、お母さん達とお話をする時間をとっています。

第1回目は熊本・大分地震の本震から4日後だったこともあり、不安を口にされていたお母さんも2、3人いらっしゃいました。

その中で出てきた質問と説明したカップ授乳に関してとこのページでは、改めて参考資料について説明したいと思います。

 

Q:災害時の授乳について、混合栄養の場合、哺乳瓶がない時や、洗浄はどうしたらいいですか?

A:震災のときの水はとても貴重です。哺乳瓶がなくても、赤ちゃんはコップでミルクを飲むことができます。哺乳瓶はたとえ持っていたとしても洗浄に手間がかかりますし、雑菌が繁殖しやすいので、どちらにしてもカップ授乳をおすすめします。カップ授乳とか、カップフィーディングといいます。

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一番最初手に入るのは飲み水と始めに復旧するのは自家発電なりの電気だと思います。なので、ポットのお湯は使えます。

コップは、紙コップでもいいですし、プラスチックコップでもいいです。プラスチックは、いつも行っている消毒方法でなくても、ポットのお湯でざっとすすぐだけでもいいでしょう。

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コップの縁を赤ちゃんの口角に沿わせて当てるだけで赤ちゃんは口を動かしてくれます。

最初はだらだらこぼすかもしれませんが、だんだん慣れて上手に飲んでくれるようになります。

口をなかなか開けてくれない場合は、最初にスプーンをつかって飲ませます。スプーンを下唇にちょんちょんと当てると、反射で口を開けてくれますから、下の上にスプーンのミルクを流し入れます。スプーン授乳のときも、コップの写真と同様にある程度体を起こした姿勢で授乳します。体を起こすことは、大量に流れ込んだりむせたりするのを予防します。

でも、一番は母乳を飲ませるのが簡単です。一番清潔で安全です。一時的にストレスなどで出が悪くなったとしても、吸わせていれば出方も回復することが多いです。また、母乳を吸えることで赤ちゃんも落ち着くことができます。

以下も参考にされてください

 

・WHOやユニセフ他による災害時における乳幼児の栄養の手引き

・母乳育児団体連絡協議会がNPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会、ラ・レーチェ・リーグ日本、母乳育児支援ネットワークの3団体が母と子の災害時の育児支援 協働特別委員会を設置し、協働で支援情報を出しています。

災害時の乳幼児栄養に関する指針

NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会による災害時の母乳育児相談ーよく聞かれる質問(FAQ)が転載可でしたので載せています。災害時以外でも参考になるものばかりです。

Q1:ストレスでおっぱいが止まってしまいました。どうしたらいいのでしょうか?

Q2:バランスの取れた栄養がとれません。母乳の質が心配です。粉ミルクの方がいいのでしょうか?

Q3:赤ちゃんがよく泣きます。母乳が足りないのではと心配です。

Q4:避難所で周囲が気になって落ち着いて授乳できません。何かよい方法はありますか?

Q5:母乳で育てていますが、母乳を断ってもいいのでしょうか?

Q6:乳頭を拭くための清浄綿があまりありません。水で拭いてもいいのでしょうか?

Q7:乳房が張って痛いのですが、どうしたらいいのでしょうか?

Q8:疲れて乳腺炎を起こしました。母乳はやめた方がいいのでしょうか?

Q9:卒乳したと思っていた上の子どもが、急にまた飲みたがるようになりました。どのように対応したらいいのでしょうか?

Q10:妊娠中です。授乳を続けていても大丈夫でしょうか?

Q11:母乳だけで育てたいと思っていたのですが、混合になってしまいました。私はもう母乳だけに戻すことはできないのでしょうか?

Q12:災害にあい一時的に、赤ちゃんと離れて暮らしていました。今は乳房はまったく張りませんししぼっても出ません。一緒にまた暮らせるようになったのですが、母乳育児に戻せるでしょうか?

 


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